残日録35 年賀状

 来年の年賀状の印刷を注文する時期がやってきた。この年賀状は私だけでなく弟も友人も使うので、近況報告ということにはならない。

 一昨年、中野重治の詩「歌」と「雨の降る品川駅」をネタにしてつくった。「雨の降る品川駅」では正月らしくないので「品川駅の常盤軒」として「出会いと別れのその時」とつないだら、真面目な先輩からハガキが来て「常盤軒」はあの駅そば店ですか、とあった。昨年から元ネタを書き添えている。

 出来不出来はあるが、年に一度の創作。楽しみにしてくださっている方もいる。たまに、これは上出来という年もあって、そんな賀状はまた使いたくなるが、そうもいかない。小津安二郎の映画のパロディーは絶賛だったが、二番煎じはいただけない。

 来年は猪年。今年よりいい年になるように、と思うが、これといって明るいネタが浮かばない。来週中に印刷屋にまわさねばならない。さてどうしたものか。

 

追伸;今年のネタ元は、渋谷天外の「私は喜劇を見たことがない」とした。

 

2018年11月03日